症例６）ランナー術後の膝痛

３月に行われた東京マラソンにエントリーされた方を診させていただきました。
年齢は75歳男性で昨年の6月に変形性膝関節症のため膝の人工関節の手術を行い、少しずつ距離が伸ばせるようになってきている段階でした。
状態をみると膝関節の筋力面と関節の可動域が戻っておらず、ランニングフォームに影響が出ている印象でした。
特に術後による軟部組織の癒着の影響か膝蓋骨周囲の硬さが膝の曲げ伸ばしに影響が出ていました。合わせて、膝の内側広筋の筋力低下もありました。

アプローチとしては、膝関節の機能回復、下肢機能の向上を目的に徒手によるマッサージと鍼灸治療で膝周囲のモビリティの改善、可動域エクササイズを行いました。
合わせてご自宅での筋力向上を目的としたリハビリテーションを処方しました。
それにより可動域の改善と下肢筋力の向上が見られ、ランニングスピードと距離も徐々に伸ばせるようになっていました。レース2週間前には20ｋｍを走破し、1週間前には25ｋｍもクリア。
本当は30ｋｍもクリアしておきたいところでしたが、本人の疲労度とリカバリー期間も踏まえて調整して臨みました。

レース本場は目標であった完走することができ、膝についても問題なく終えることができました。今後はタイムにも挑戦していきたいとのお話があり、引き続き次のレースに向けてサポートさせていただきます。

いくつになっても挑戦していく姿勢にとても刺激を受けたケアサポートでした！